スイスのランニングガイド:地元ランナーのおすすめルート
スイスで走ることを想像してみてください。おそらくテクニカルなトレイルや息をのむような山の美しさが頭に浮かんだのではないでしょうか。もちろん、それも間違いではありません。Onの故郷スイスには、そうした景色が豊富にあります。ですが、アルプスを離れた都市部にもたくさんの魅力があります。今回はスイス政府観光局の協力のもと、スイスの都市バーゼル、ジュネーブ、ルガーノ、チューリッヒのベストルートをご案内します。
ポートランドからサンパウロ、メルボルンからニューヨークまで、世界中の都市にある最高のルートをご紹介してたOnのシティランニングガイド。世界中を巡った私たちは、母国スイスの魅力を再認識するため、再びチューリッヒに戻ってきました。スイスで魅力的なのは、アルプスの山々だけではありません。この記事ではスイス政府観光局と厳選した素敵なルートをご紹介していきます。
ガイドの紹介:マイク
今回ガイドを務めるのは、チューリッヒに住むマイクです。写真、ランニング、中古バイクのカスタマイズが趣味の、エネルギッシュなUXデザイナーです。自転車で山を走り回ることも好きだし、スイスの公共交通機関も気に入っていると言います。
「夏でも冬でも、車なしで移動できる。これはスイス暮らしで気に入っていることですね」
週末にはチューリッヒの蚤の市で、「奇妙で変わったもの」を探しているのだそう。今回はその鋭い観察眼を生かして、街ランに最適なスポットを探してもらいました。マイクがお勧めするスイスのランニングスポットは、スイス政府観光局が認める素敵なルート。Stravaのリンクを活用しながら、ぜひ今回のルートを楽しんでみてください。
「走りながら街の魅力を存分に味わえるところがランニングの醍醐味ですね。街のエネルギーを感じることもできるし、バーやレストラン、隠れた名店などが見つかったりもします」
バーゼル
最初にご紹介するのはバーゼルです。ロマンチックな旧市街、そびえ立つ高層ビル、そして絵はがきのように美しいライン川の流れなど、スイスでも有数の観光地です。バーゼルには美術館やギャラリー、展覧会が数多くあり、アートやデザインがいかにこの街に根付いているかが実感できます。もしかしたら、この街で最も有名なあの人(ヒントは「伝説のテニスプレーヤー」)に会えるかもしれません。
5km - 港から旧市街へ
「このルートでは街のまったく違う2つの側面が見られます。バーゼルのヒップなインダストリアルスタイルが続くのかと思いきや、いつのまにか緑豊かな川沿いの道に出るんです。バーゼルのランニングルートがいかに多様かが実感できます」
10km – エッセンシャル・バーゼル
「友人のファビエンヌのおかげで、本当のバーゼルを体験できました。ライン川をフェリーで渡り、旧市街を散策し、いくつもの美術館を通り過ぎました。バーゼルの街の魅力を存分に味わえるルートがあるとすれば、これですね」
15km – 自然の中へ
「街の喧騒から少し離れたいときは、森の中を行く最長ルートがおすすめ。自分を追い込みたいときは、この長めのルートを走っています。1回や2回の休憩は必要ですけどね」
マイクが選ぶバーゼルのおすすめスポット
ジュネーブ
次の目的地は、ジュネーブです。Onのアスリートで、マラソンのスイス記録保持者でもあるタデッセ・アブラハム選手と一緒に、スイスのフランス語圏を探検します。国際機関が集まり、時計の製造や豊かな国際文化で知られるジュネーブは、とてもエキサイティングなランニングルートがある街です。
5km - レイクフロント・シェイクアウト
「湖沿いに走るこのルートは短めで、一日の始まりに最適です。ランチタイムで混雑する前に、街と山の景色を楽しんでみてはいかがでしょうか。タデッセおすすめの湖水浴場『バン・デ・パキ』は、泳ぐのが好きな方、景色を楽しみたい方、美味しいフォンデュが好きという方ならすぐに気に入ると思います」
10km - カルチャー・トリップ
「次は、文化施設の多いルートです。こんなルートは他にありません。美術館、ナイトライフ、コンサートホール…。このルートには、誰にでも何かしら楽しめるものが見つかります。ラッキーなことに10kmあるので、どれから覗いてみようか考える余裕があります」
15km - 郊外の往復ルート
「最初の2つのルートはエキサイティングな所が多かったので、今度は静かで長めのルートを走って、リラックスしましょう。もちろん、このルートにも楽しめる場所はたくさんあります。中間地点のル・リニョンに到着したら、少し立ち止まって、懐かしいレトロな雰囲気に浸ってみるのもいいかもしれません」
マイクが選ぶジュネーブのおすすめスポット
ルガーノ
次に、南部の街ルガーノへ行きましょう。太陽の光が降り注ぐ、イタリアとの国境に位置するこの街は、その気候、食べ物、雰囲気から夏の旅行先にとても人気です。ラ・ドルチェ・ヴィータ(イタリア語で「気ままで自由な生活」の意)を存分に味わうため、マイクはルガーノ出身の元陸上選手、エヴリンと一緒に走ることに。美しい建築物、息をのむような絶景、そしてやりがいのあるコースが期待できます。
5km - ピークパノラマ
「この湖畔沿いのパノラマルートはいつ来ても息をのむような絶景が楽しめますが、日の出の時間には圧倒的な自然美を見ながらランニングができます。ヴィア・ナッサ周辺の古い路地を散策すれば、そこはまさにイタリア。タイムスリップしたかのような気分になります」
10km - モンテ・ブレ・チャレンジ
「10kmのルートは途中までは楽で良かったんですが、エヴリンがモンテ・ブレの上りを勧めてきて…。 山頂までの道のりは、体力と気力を絞り出さなければ進めません。 でも、頂上から見える景色は圧巻。努力の甲斐があります」
15km - モルコートへの道
「ルガーノの最長ルートを始めるには、まずスタート地点のモンテ・サン・サルバトーレの山頂までケーブルカーで行くのがおすすめ。そこから、テクニカルなトレイルと猛スピードの下りを楽しみ、スイスで最も美しい村々を通り抜けます」
マイクが選ぶルガーノのおすすめスポット
チューリッヒ
チューリッヒが地元のマイクにとっては、一番紹介しやすい場所。 スイス最大の都市チューリッヒは国際色豊かで、ナイトライフも充実した活気のある街です。そんな街の喧騒と好対照をなしているのが、市内を流れる美しいリマト川。川沿いには砂利道が続き、穏やかな空気が漂います。
5km – ロッハーグート・ループ
「私が紹介する5kmのコースは、チューリッヒの都会的な一面を体験するのにもってこいです。観光ガイドには載っていなくても、ここに住んでいる人なら当たり前に知っているような場所を通ります」
10km – 中心街周回ルート
「10kmのコースでは少し坂を上って、チューリッヒの街と湖の美しいパノラマを楽しみます。このルートから見える景色こそ、この街の素晴らしさを物語っているように思います。ただし、混み合うこともあるので気を付けてください」
15km – 緑と灰色のルート
「今回紹介する最長ルートは、とてものどかなリマト川沿いのルートです。小高い場所からスタートしてシェーファーベルクへと向かい、リマト川沿いに街の工業地帯を進み、最後は川で泳ぎます。これ以上望むものはありませんね」
マイクが選ぶチューリッヒのおすすめスポット
どの街も走ってみる価値あり
スイス政府観光局には地域情報が、そしてOnには街巡りを楽しくするシューズやアパレルアイテムがあります。スイスを満喫するのに最適なルートが分かったところで、快適でスタイリッシュな旅をサポートするシューズとアパレルアイテムを手に入れましょう。そして、マイクが紹介したルートを参考に、バーゼル、ジュネーブ、ルガーノ、チューリッヒでランニングを思い切り楽しんでください。