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上海の​​ランニングガイド:地元ランナーの​​おすすめルート

中国の​​大都市、​​上海と​​言えば、​​東洋の​​真珠、​​金融の​​中心地、​​世界で​​3番目に​​大きな​​都市などの​​キーワードが​​思い​浮びます。​​でも、​​ご存じでしたか?​​近ごろの​​上海は​​初級者ランナーから​​エリートランナーまで、​​あらゆる​​レベルの​​ランナーの​​ランニングスポットにも​​なりつつある​​ことを​​――。

世界第3位の人口を誇る上海は、唯一無二の都市。にぎやかなビジネス街や東西文化が融合した「海派(かいは)」文化、鮮やかなネオンや本格的な中華料理が楽しめる観光スポットなど、さまざまな魅力に溢れています。 世界でも類を見ないほど多面的で、多様な文化と独自の美意識によって発展してきた都市です。 

街の面積は約6340平方kmで、人口は2500万人以上。この広大な土地には中国の昔と今を反映した地元文化が根づく一方、西洋の影響も残っています。近代的な超高層ビル、多彩な建築物、ユニークな文化的アトラクションなど、見て楽しめるものがたくさんあります。 

もしかしたら、パワフルな上海のスピード感と多様性に圧倒されて、かえってゆっくりとこの街を満喫したくなるかもしれません。ですが、探索したい衝動を抑えることは難しいもの。ならば、自分の足で探索するのが一番。そこでうってつけなのがランニングです。 

ガイドを紹介

 これほど広大で、しかも人通りも車の往来も多い都市だと、ランニングに向いた場所はなかなか見つかりにくいかもしれません。ですが、ご安心ください。On上海オフィスで働くビビアンとアンコーが、上海のランニングシーンをたっぷりとご紹介します。  

ビビアン


地元の上海をこよなく愛するビビアンは、上海生まれ、上海育ち。ただ、昔からランニングをしてきたわけではありません。 初めはトレッドミルを5分走るだけで限界を感じたことも。でも、最近はランニングに夢中になっているそうです。

「Onに入ってから、ランニングに挑戦することにしました」

「今年、初めてハーフマラソンを完走しました。走ることが生活の一部になっています。今は通常10km、最低でも5kmを週に2〜3回走っています」


いつも活発なビビアンは、上海の路地裏や混雑した大通りのガイドに最適です。ただ、これだけの大都市を1人でガイドすることには不安もあるため、ビビアンはもう1人の気鋭ランナーとガイドをすることにしました。

アンコー


アンコーは上海育ちではありませんが、ビビアンと同様、最初は走るのを億劫に感じていました。ですが、ライフスタイルを変えて健康的になることを10年以上前に決意。つらい道のりでしたが、忍耐と努力を重ねた結果、これまでの歩みに誇りを持てるようになりました。

「初めて4kmを走った時のことを今でも覚えています。とても辛くて苦しかったんですが、頑張って走り続けました。そのうちに楽になってきて、ある日、いつの間にかランニングが好きになっていたことに気付きました。それ以来、ランニングが生活の重要な一部になっています」

「2012年に初めてハーフマラソンを完走しましたが、それは始まりに過ぎませんでした。その大会以降、マラソンを20回、トレイルレースは10回以上完走しました」


5kmルート:文化の架け橋

このルートのスタート地点は、ビビアンにとってすべてが始まった場所です。静安区で生まれ育った彼女は、地元の文化が大好き。機会があるたびに同区にあるお気に入りのコーヒーショップでコーヒーを飲みます。3つのルートの中で最も短いこのルートは、まさに上海文化と西洋文化をつなぐ場所。5kmコースの最後は、ランドマーク的存在の武康大楼(ウーカン・マンション)を眺めながらランを締めくくります。

「このルートでは、現代と伝統のコントラストが美しい上海を目の当たりにできます。私はそんな上海の一面を見ながら育ちました。夏にはプラタナスの木の間から太陽が顔を出し、秋には落ち葉が路面を彩ります。心が癒されますよ」。ビビアンはこのルートをそう説明します。

「近所を走って回るのが好きです。車も人通りも少ないので、夜に走るのも楽しいですね。地元のランニングクラブに出会えるかもしれませんよ」


5kmルート:文化の架け橋

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10kmルート:街のスピード感

アンコーが紹介するこの10kmコースは、中国最大の都市・上海が持つスピード感が味わえます。静かな場所と慌ただしい場所が隣り合わせに存在し、街の雰囲気は走っていく中でころころと変わっていきます。地元の人たちが囲碁に興じる、穏やかな公園を走っていたかと思うと、次は超高層ビルやショッピングモール、黄浦江を行き交うたくさんの船など、いかにも上海といった風景の中を通ります。

アンコーが上海を最も身近に感じるのは、この川沿いを走る時だそうです。「このルートではほぼずっと黄浦江のそばを走ります。沿道の景色は息を呑む美しさです。それに、岸辺に打ち寄せる波の音や川を航行する船の音も聞こえてくるので、上海を五感で楽しめます」

「晴れた日には、ここで見事な夕日を見ることもできます。河岸でスカイラインの向こう側に沈んでいく太陽を見るのは、1日の終え方として完璧です」


10kmルート:街のスピード感

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15㎞:オールドタウンロード

ここまではビビアンとアンコーがそれぞれお気に入りのルートを紹介してきましたが、3つ目のルートは2人が一緒に案内してくれます。このルートは今回最長の15㎞。魯迅公園から始まり、文化的な見どころをたくさん通ります。踊っているカップルの横を通り過ぎたり、芸術家街として有名な莫干山路でカラフルな壁画を見たりと、昔ながらの上海と現代の上海をバランス良く体験しながら中山公園に到着します。 

「魯迅公園では、週末になると地元のお年寄りが集まって、歌や楽器の演奏をしています。たまに私も参加して一緒に歌うこともありますよ」とアンコーは冗談めかして話します。 

15kmという長いルートでも、アンコーには距離的に物足りないことも。そういうときは「蘇州河には橋が複数架かっているので、橋の上を往復したり傾斜を利用して走ったりしています」。


15㎞:オールドタウンロード

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ランニングのコツ

‐ 静かな環境で走りたい人は、早朝や夕方に5kmのルートを走るのがおすすめ。お昼頃や週末は観光客でいっぱいになります。

‐ 3つのルートはいずれもスタート地点に戻ることはできませんが、走り終わった後にシェアサイクルや電車で帰ることができます。上海の交通機関は発達していて便利です。

‐ 10kmのルートでは、ランニングコースのすぐ隣がサイクリングコースになっているので、自転車に注意が必要です。

アンコー&ビビアンおすすめのフード・ドリンクスポット

5㎞ルート

‐ Drunk Baker:「ランを終えた後の朝食に、いつもここで出来立てのベーグルを食べます」

 The Cottage Café:「有名な武康ビル(武康大楼)の近くにあり、経営者は元銀行の重役という異例の経歴の持ち主。店内は経営者の男性が世界中から集めたビンテージのコレクターズアイテムであふれています。絶対に訪れる価値があります」

 Sichuan Citizen:「ここはレストランですが、カクテルも上海一。イチオシは『BASIL DRIP』です 」

 Suzu Bar:「居心地の良い日本風のバー。名物の『Mori Martini』はおすすめです」

‐ YIMIAN CHUNFENG:「5kmルートの終点近くにある人気のレストラン。店名が気に入っています(中国語で『春のそよ風』の意)。最高のラードライスがたまらない」

10㎞ルート

‐ Bunny Drop:「黄浦江沿いにあるブティックカフェ。コーヒーと美しい川沿いの景色を同時に楽しむことができます」

15㎞ルート

‐ % Arabica Coffee:「Yuanmingyuan Road(圆明园路)を通るときはいつもこのお店でスパニッシュ・ラテを注文します。週末の早い時間に行けばあまり混んでいないので、落ち着いてコーヒーが飲めます」

‐ Xiao Tao Yuan.:「魯迅公園のすぐそばにあるローカルなお店。心のこもった本格的な上海料理が食べられます。上海の伝統的な朝食には、中華揚げパンの油條(ヨウティアオ)、塩入り豆乳、中華風パンケーキ、もち米のおにぎりなどがあります」

‐ Guangtou Shengjian:「ここは軽食が食べられる伝統的なお店(小吃店)。甘愛路の近くにあり、小籠包やワンタンなど上海の名物料理が食べられます。こうした食べ物を食べる時は、まず上部を小さく噛んで穴を開け、そこから汁をすすってから食べると中身をこぼさずにおいしくいただけます」 

着用したアイテム