

ミュンヘンと言えば、民族衣装「ディルンドル」、肩紐付きの皮製の半ズボン「レーダーホーゼン」、ビールのお祭り「オクトーバーフェスト」を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、この街には他にもたくさんの魅力があります。盛り上がりを見せるアーバンランニングもその一つ。自然の美しさとトレンドが、豊かな伝統と調和するミュンヘン。東京オリンピックに出場したOnアスリートのアレクサンドラ・ブルクハルトが、この街の魅力を発見できる、3つのルートをご紹介します。
バイエルン州の州都ミュンヘンは、最も魅力的なドイツの都市としてよく名前が挙がります。豊かなバイエルンの文化と伝統が息づくこの街なら、当然のことかもしれません。ですが、ミュンヘンには古くて美しい建物やおしゃれな街並み、オクトーバーフェスト以外にもたくさんの魅力があります。
この街にはイザール川が流れ、その川岸は緑が生い茂ります。アレクサンドラがミュンヘンを好きな一番の理由はそこにあります。オリンピアンのアレクサンドラにとっては、ここはモチベーションやインスピレーションを与えてくれる場所。そして、オリンピックレベルの厳しいトレーニングを行う場所であり、休息時間にリラックスする場所なのです。
ミュンヘンの素晴らしさを読者の皆さんに実感していただくため、今回は東京オリンピックに出場したアレクサンドラがガイド役を担います。彼女は場所を問わずスピーディーな走りができ、ベストタイムは100m11秒01。普段は競技用トラックを走っていますが、今回は走る場所をランニングルートに移し、バイエルンの人々が愛情を込めて「ミンガ」と呼ぶこの街のおすすめルートを紹介します。
「自分とミュンヘンをつなぐものは、間違いなくスポーツ」とアレクサンドラは言います。2006年に旧オリンピアスタジアムで開催された陸上競技欧州選手権を見学して以来、いつか自分もこのスタジアムでレースをしてみたいと思っていたそう。それからというもの、「競技と結婚した」と言うほど競技に打ち込み、厳しいトレーニングを積み、世界最速レベルの女性たちとレースで戦っています。「走ることで多くの人と出会い、新しい文化や場所を発見してきました。私にとってランニングは、単に体を鍛えたり汗をかいたりする以上の意味があります。純粋に楽しいし、ワクワクできるんです」
けがでしばらく休養を余儀なくされましたが、カフェで偶然出会ったフィジオセラピストとの出会いが大きな転機となりました。2021年のドイツ陸上選手権では、100mと200mの両レースで金メダルを獲得。現在は、2022年の欧州選手権への出場を目指しています。出場できれば、オリンピアタジアムでレースを行うという子供の頃からの夢が実現できるのです。
アレクサンドラのように、ミュンヘンの有名なコーヒーショップを頻繁に訪れれば、いつかは素敵な出会いが訪れるに違いありません。「ここにはかわいいカフェがたくさんあるので、コーヒー好きの人にはたまりません」。実際、アレクサンドラはレースに出場する日の朝は必ず、どこかでおいしいコーヒーを飲むそうです。
でも、今回は最初にランニングをしてから、コーヒーを飲むことにしましょう。アレクサンドラお気に入りの5km、10km、15kmルートに、さあ出発しましょう。
最初の5kmルートは、年月を重ねるにつれアレクサンドラの第2の故郷となった場所、オリンピアパークを走ります。アレクサンドラはスタジアムの近くや公共トラックでトレーニングをしますが、パーク内にある自然の傾斜や階段も利用しています。「ワークアウトができる場所は、ほぼ無限にあります」
ここはアレクサンドラにとってメンタル面でも大事な場所。オリンピックへのモチベーションを高めるのに必要なものがすべて揃っています。「ここでは、1972年の五輪精神をいたるところで感じることができます。それに、湖の水面に周囲の自然が映る様子はとても綺麗なので、走る前にその美しさをじっくり味わうのもおすすめです」。それでは、5kmランに最適なオリンピアパークの見どころを探っていきましょう。
オリンピア湖の東端近くからスタートして、今も現役の古い競技場の間を走ります。「オリンピアホールでのコンサートやイベントもおすすめですよ!」とアレクサンドラは付け加えます。緑豊かな公園内の周回コースを走れば、スタミナ、体力、スピードの向上につながる様々なスポットが必ず見つかります。そして何よりも、2022年の欧州選手権でアレクサンドラを迎えるオリンピックスタジアムはすぐそこ。彼女にとっては、間違いなくインスピレーションとモチベーションが十分得られる場所です。
アレクサンドラは、そのままスタート地点に戻るのではなく、オリンピアベルクという大きな丘を駆け上ってから5㎞ランを終えるようアドバイスします。トレーニングになるだけでなく、オリンピアパークやミュンヘンの美しい街並みを一望できます。
アレクサンドラの5kmラン:
短距離走者のアレクサンドラにとって、10kmランは通常のトレーニングメニューにはありませんが、素晴らしい観光スポットが通過できるルートを用意してくれました。途中で2、3回の休憩を挟んでも十分に価値のあるルートです。スタート地点は、ミュンヘンの中心部を穏やかに流れるイザール川。川岸をしばらく走り、対岸に渡って街の中心部へと戻ります。
川沿いに長い直線を進み、左に曲がって広大なイングリッシュガーデンを過ぎると、ミュンヘンの賑やかな中心街に入ります。ここでは、穏やかな自然や、歴史的な旧市街のほか、おしゃれなショッピング街のすぐ隣にあるトレンドの地域など、この街のさまざまな顔を目の当たりにすることができます。
10㎞ランでは通過しただけですが、15㎞ランでは実際にイングリッシュガーデンの中を走ります。
イングリッシュガーデンは短い距離を仲間と走るときも、友人と夕べを過ごしたいときも、そして長距離ランにも絶好のスポットです。ミュンヘンにいながら、完全に自然の中へ逃避できます。
アレクサンドラは100mと200mの短距離走向けのハードなトレーニングを積んでいるため、15kmのランニングはトレーニングとして不向きです。でも、多くの皆さんにはぜひ走っていただきたいルートをご紹介します。
イングリッシュガーデンには様々なコースがあるので、事前に計画を練らなくても、自分に合った形で15㎞が走ることができます。また、ランを終えた後に急いで別の場所に移動する必要はありません。ここには1日の疲れをいやすのに必要なものがすべてそろっています。
走り疲れたあとの食事に:
Aloha Poké - 新鮮なポケで充電し、筋肉を回復。
Rootine - 健康的なジュースで栄養補給。
Eataly – 自己記録を更新した自分へのご褒美に、心のこもったイタリア料理を。
特別な日に:
Brasserie Colette- ミュンヘン中心部にあるフレンチダイニング。
Trader Vic’s - ポリネシアの名物料理で新しいものに挑戦するなら。
見逃せないスポット&アクティビティ:
Sweetspot Caféでコーヒーを楽しむ。
ケーニヒスプラッツでコンサート鑑賞。
多くのショップやカフェがあるゲルトナープラッツ周辺でショッピング。
「スタートでスピードを出し過ぎないこと。私ももどかしく思うときはあります…。でもスタートは速めよりも遅めの方が良いです。その方が単純に楽しめます」
「最初から高すぎる目標を掲げないこと。ルートの途中で休憩を取り、自分の限界を知ってから、自信を持ってアプローチすることです」
「目標を視覚化することで、何のためにそれをするのかを思い出すこと。頑張ろうという気持ちが湧いてきますし、ハードな運動後は他にはない感覚が得られます。前よりも向上したことがわかりますからね」
「大臀筋を使って走ること! 大きな筋肉ですが、私は昔、その存在を忘れてしまっていました。しっかり使ってあげてください」
「自分のメンタリティの力を信じること。私はこの2年間、メンタルを継続的に鍛えてきました。つまり、自分がどのように物事に取り組み、最終的にどのように解決すべきかを常にイメージするのです」
「自分の感情をコントロールする術を学ぶこと。ネガティブな感情は自分を制限しますが、ポジティブな感情は自分の力に火をつけます」
「今、自分が置かれている状況に集中すること。短距離走者の場合、完全な沈黙の中で、ミスの許されない走りをしなければなりません。それがスプリントの最も難しいところであり、同時に最もエキサイティングなところでもあります」
これらのルートを自分が走るのには気が引けてしまう――。そんなあなたにやる気を起こしてもらえるよう、10kmルートに他のランナーと競い合える特別な区間を設けました。あなたのモチベーションを上げるものは、それだけではありません。
この区間を走った方には抽選で、次の豪華賞品が当たります。
Onのトータルコーディネートウェア(ジャケット、シャツ、パンツ、ソックス、シューズ)(3名様)
お好みのシューズ(3名様)
Weather Jacket(3名様)
抽選に参加ご希望の方は、Stravaの設定でアクティビティを公開するか、アクティビティのスクリーンショットをアップロードしてご登録ください。