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4x4インターバルトレーニング:ワークアウトの​新しい​定番

間に​リカバリーを​はさみながら​4分間の​高強度運動を​4セット行う、​ノルウェー生まれの​4x4インターバルトレーニング。​40分ほどの​短時間で​心筋を​鍛え、​VO₂max​(最大酸素摂取量)も​向上、​持久力も​養える​優れた​メソッドです。

ジムのヨガマットの上でメディシンボールを使ってウエイトトレーニングをする女性と、その背後で走っている男性。2人ともOnのアスレチックアパレルとシューズを着用している。
ジムのヨガマットの上でメディシンボールを使ってウエイトトレーニングをする女性と、その背後で走っている男性。2人ともOnのアスレチックアパレルとシューズを着用している。

昼休みの間にこなせてしまう効果抜群のワークアウト。それが4x4インターバルトレーニングです。4分オン、3分オフ、これを4回リピート。シンプルでハード。でも驚くほどの効果を期待できます。 

ノルウェーで開発されたこのメソッドは、短時間でVO₂と心臓効率を最大化できる優れたトレーニング方法。ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究から生まれました。臨床試験では、わずか数週間このトレーニングを続けただけで、VO₂max(最大酸素摂取量)が最大13パーセントもアップしています。 

キツいトレーニングを長時間やらなくても持久力がつくためランナー、サイクリスト、ハイブリッドアスリートがこの方法を実践しています。フィットネスコーチでランニングクラブのリーダーも務めるトレイ・エツェヤツェは、HYROXのトレーニングプランを練っているときに4x4の利点に気付きました。「ハードに4分、イージーに4分やると、強度とリカバリーの絶妙なバランスが取れるんです」と語ります。「有酸素運動能力とランニング効率がアップして、それがランニングとHYROX両方のパフォーマンスにつながりました」

このガイドでは、劇的な違いを生むこのトレーニング法を手順を踏みながら具体的に説明します。ぜひ4セットを実践してみて、効果のほどを試してください。

4x4が​相乗効果を​生む理由

VO₂maxをブースト

VO₂とは、言うなれば体のエンジンの大きさであり、キツい運動をしている時にどれだけ効率的に酸素が使われているかを表します。エンジンが大きければ大きいほど、より長く、そして速く走ることができるというわけです。  

自分のVO₂を知るにはラボでテストするか、心拍数やペースを記録するスマートウォッチを使えば、おおよその数値を把握できます。カジュアルなランナーなら大体30ml/kg/分くらい、エリート選手であれば70ml/kg/分という人もいます。数値が高いほど頑張りが利き、回復もスピーディーです。  

ノルウェー科学技術大学の研究によれば、4x4インターバルトレーニングは最大心拍数85~95%という最適な強度にあたり、最も高いトレーニング効果が得られることが示されています。このメソッドを週2~3回取り入れることでVO₂maxが大幅にアップし、持久力、リカバリー能力、全体的なパフォーマンスが徐々に向上します。つまり……  

  • 長時間にわたってペースを維持できるようになり、

  • 回復も早くなり、 

  • 無理なく動き続けられるスタミナがつくのです。

VO₂はひとつの基準でしかありませんが、これが向上するとどんなワークアウトでも違いを実感できるはずです。エツェヤツェはこう語ります。「持久力がついたことで高強度の運動をより長い時間こなせるようになり、インターバルトレーニングのレスト時間にも疲れるどころか、むしろ力がみなぎるようになりました」

Onのパフォーマンスギアを身に着けて、市街地を疾走する2人のアスリート。
Onのパフォーマンスギアを身に着けて、市街地を疾走する2人のアスリート。

心臓への効果

4x4トレーニングはもともと、ノルウェーで心臓病患者のリハビリ法としてスタートしました。限界近くまで追い込む運動をすることで心筋が鍛えられ、血流も改善します。

また、心血管の健康を示す2つの重要指標である安静時心拍数と血圧を引き下げることも研究で明らかになっています。そのため、ノルウェー式4x4メソッドは世界中でリハビリプログラムの定番となりました。

アスリートにとってもこれは同じで、このトレーニングを行うことで心臓を鍛え、スタミナが養われることが実証されています。

ワークアウト後の代謝を促進

インターバルトレーニングの最大のメリットは、終わった後もその効果が続くことです。運動後過剰酸素消費(EPOC)と呼ばれるプロセスが働き、セッション後も数時間は代謝率が向上されたまま維持されます。  

4分間の高負荷運動で一気に活性化された体はバランスを取り戻そうとするため、ワークアウトを終えた後も酸素とエネルギーが消費され続けます。 

一定強度の有酸素運動では動いている間しか期待できない効果が、4x4インターバルではリカバリータイムにも継続します。つまりダウンタイムもトレーニングの一部となるわけです。そのため効率を求めるランナーのワークアウトとして、このエクササイズの人気が高まっています。

短時間で本格トレーニング

ノルウェー式4x4インターバルトレーニングの利点、それは時間効率の良さにあります。わずか35~40分の運動でVO₂maxと持久力を改善、心臓の健康を保てるうえ、日々のスケジュールの合間に気軽に取り入れることが可能。しかも週2~3回のセッションだけで効果を実感できます。

フィットネスコーチのエツェヤツェは、こう語ります。「激しいトレーニングではありますが、動けなくなるほどの疲れはありません。これほどの強度を4分間維持するのは確かに大変です。でも頑張ってこなすことで、持久力も効率性も高まることが分かっているので、継続しようと思えます」

4x4インターバルでは、その日の気分に応じて負荷を柔軟に調整することができるので、忙しい週にもぴったりです。ピンポイントで効果も実感しやすく、一度試せばルーティンに組み込む意欲も湧くことでしょう。

4x4ワークアウトの​攻略法

4x4のセッションはシンプルではあるものの、楽ではありません。ウォームアップとクールダウンを含めて約40分間、気持ちを集中してペースを崩さないよう気を付けましょう。また、毎日行うのには向いていません。あえて限界までプッシュするよう設計されているため、リカバリータイムもトレーニングの大事な一部であることを忘れないでください。

ここでは、最大限に効果を上げるための正しい方法を説明します。

1. まずは十分なウォームアップから

手を抜かずに十分ウォームアップを行いましょう。血流を促し、筋肉をほぐしてワークアウトに向けて準備。 

10分ほどかけて、じっくりと体を温めます。ゆったりしたペースのジョギングや動的ストレッチなどで、心拍数を最大50~60%まで徐々に上げます。これはあくまでトレーニングの前段階ですので、疲れてしまうような激しい運動は避けましょう。

ジャンピングスクワットをする男性と、その横で、足のつま先に向けて前傾しながら頭上に手を伸ばす女性。どちらもOnのパフォーマンスギアを着用している。
ジャンピングスクワットをする男性と、その横で、足のつま先に向けて前傾しながら頭上に手を伸ばす女性。どちらもOnのパフォーマンスギアを着用している。

2. 4分間、思い切りプッシュ

ではいよいよインターバルトレーニングを始めます。4分間、最大心拍数の85~95%(自覚的運動強度でいえば最大10のうちの7~8程度)の運動します。目安は、キツく感じるけれど継続できる強度であること。  

ランニング、サイクリング、縄跳び、バーピー、マウンテンクライマー、スクワットジャンプなど、心拍数の上がる運動であれば種類は問いません。同じ動きを4分間続けるか、あるいは2~3種の高強度運動をローテーションするのもよいでしょう。ペースは崩さず、時間の経過とともに変化する身体の感覚に注意します。

コーチのエツェヤツェはこう説明します。「私は、変な力が入らないように気を付けながらフォームの維持を心がけます。胸が苦しくなり脚が疲れても、呼吸だけは一定になるようきちんとコントロールします。1分、また1分と、意識しながら続けることですね」

安定したペースでスタートしたら、徐々に強度を上げます。意図的に負荷をかけるこの4分間は、高強度をできるだけ保つようにしてください。

Onのホワイトのワークアウト用タンクトップとブルーのショートパンツを着て、重いメディシンボールを担いぎながら肩のエクササイズをしている男性。Onのホワイトのワークアウト用タンクトップとブルーのショートパンツを着て、重いメディシンボールを担いぎながら肩のエクササイズをしている男性。
Onのグレーのシャツとショートパンツを着て、縄跳びの二重跳びをしている男性。Onのグレーのシャツとショートパンツを着て、縄跳びの二重跳びをしている男性。

3. 動きながらリカバリー

リカバリー時間だからといって、急に動きを止めないようにしましょう。トレーニングはまだ終わったわけではありません。ここでは両脚の凝りをほぐし、次のセットに備えます。4分間の高強度運動を終えたら、次の3分間は低強度で動き続けます。最大心拍数の60~70%程度、または自覚的運動強度3~4くらいを目安にしてください。 

エツェヤツェは、ここで身体をリセットします。「呼吸を整えながら両脚をブラブラ振るなどして筋肉をほぐし、次の追い込みに向けてまた頑張ろうと心の準備をします」

つまりこれはアクティブリカバリーの時間です。ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど何でもいいので、とにかく体の動きを止めないようにしましょう。運動量を抑えつつ気持ちをキープして、次のセットに向けて準備します。

Onのパフォーマンスフーディーとトレーニングシューズを身に着けて、路上でジョギングする2人のランナー。
Onのパフォーマンスフーディーとトレーニングシューズを身に着けて、路上でジョギングする2人のランナー。

4. このセットを4回リピート

4分間のタフな運動と、続くリカバリー。これを4回繰り返します。4分オン、3分オフというサイクルを守りながら、全部で4セットこなします。  

エツェヤツェは、初心者には次のようにアドバイスしています。「完璧なペースを目指す必要はありません。フォームに気をつけ、呼吸をコントロールしながら、4分のエクササイズをこなしましょう。徐々に体も心も適応しますし、各セッションをやり通せるという自信がつくにつれ、やりがいを感じるようになります」

慣れてきたらリカバリータイムを短くしたり、運動強度を上げてもいいですが、質の良いエクササイズをすることを優先させましょう。インターバルトレーニングは自分の限界を試し、有酸素運動能力を高めるチャンスです。でも無理はしないよう気を付けてください。

5. 最後はクールダウン

締めに5分間、軽い動きを行います。ウォーキング、ジョギング、スピンなど、徐々に心拍数を下げる運動ならなんでもいいでしょう。その後、静的ストレッチで凝りをほぐし、筋肉痛を予防します。

頑張った自分をほめることも忘れずに。リカバリーは身体にトレーニングの成果を定着させる大切な時間ですので、体をきちんと休ませましょう。4x4をこなす度に筋力とレジリエンスが鍛えられ、次の目標へに向けまた頑張ろうと思えるはずです。

Onのパフォーマンスアパレルを着用し、屋外の反射ガラスの壁に寄りかかってランニングの途中で休憩を取っている2人のアスリート。
Onのパフォーマンスアパレルを着用し、屋外の反射ガラスの壁に寄りかかってランニングの途中で休憩を取っている2人のアスリート。

効果的に​トレーニングを​行う​ために​

ランニングの持久力を上げたい人も、効率的なワークアウトを求める人も、4x4なら何時間もかけずに効果を実感できます。この方法で高強度エクササイズを行うことで目に見えるメリットがあるのは、長年にわたる研究でも、スポーツ界での結果からも実証されています。 

そして、自分の力を出し切るには適切なランニングギアが欠かせません。クッション性の高いシューズから、通気性に優れたアパレルまで、トレーニングのさまざまな場面を支えてくれるアイテムを揃えましょう。 

「Cloudmonster Hyperのようにクッショニングと反発力のバランスが取れたシューズなら、ハードなトレーニングでも関節を保護しつつ、もうひと頑張りしたい場面で推進力を発揮してくれます」とエツェヤツェ。「信頼できるギアを身に着けることでトレーニングに全力集中できますので、激しい動きもリカバリーも効果的に行えるんですよ」

さあ、シューズを履いたら、タイマーをセット。4分間、全力でぶつかって、これまで知らなかった新しい自分の可能性を見つけてみませんか。