

必要なサポート力を発揮してくれるのに、つけていることを思わず忘れてしまうほど快適――それが良いスポーツブラの大原則です。
ヨガで木のポーズに集中している時、ゴールを前にラストスパートをかける時、今まさにサーブを打ち込もうとしている時……そんな瞬間にスポーツブラのことなど意識したくないもの。
正しいブラは第二の素肌のように自然にフィットします。ソフトで軽量、ストレスフリーのつけ心地が理想です。「きちんとフィットして適切なサポート力のあるスポーツブラを着用すれば、バストの動きを抑えることができるのでバウンスが原因の痛みを軽減できます」と語るのは、Onアパレル開発主任のナターシャ・チュン。「するとトレーニングやパフォーマンスの向上に安心して意識を集中できますよね」
自信を持って動き回れて、思いっきりトレーニングに打ち込める、最適なフィット感のスポーツブラの選び方をご紹介しましょう。
スポーツブラを選ぶときは、どのようなアクティビティをしたいかをまず考えます。ブラのデザインや必要なサポートレベルは、ワークアウトの種類や個々のニーズによって異なるためです。
例えばヨガなら、寒い日のトレイルランニングに比べて身体にかかる負担はそれほど大きくはありません。どのような環境でどのようなアクティビティを行うかや、バストサイズなどの要因が、どのブラを選ぶかの手がかりとなります。
「スポーツブラがきついせいで動きの邪魔になったりしてはいけません」とチュン。「私自身コーチであり大会にも出場しているため、何時間くらい着用することになるかを常に考えるようにしています」。正しくフィットしているブラなら、どんなに長い間体を動かしていても不快な擦れが発生することはありません」
ヨガやピラティス、ストレッチのようなバウンスの少ない運動なら、通常は軽めのサポートタイプが適しています。優しい着圧感でパッドも最小限のものを選びましょう。Pace Bra、Studio Bra、Core Braなら締め付けず快適なつけ着心地です。もう少しホールド感が欲しい場合は、後続のガイドを参考にしてください。
アクティビティ:筋力トレーニング、ヨガ、ウォーキング
サイクリング、登山、筋力トレーニングなどのワークアウトでは、サポート構造がよりしっかりしているスポーツブラを選びましょう。
例えばTrain Braなら、きちんと着圧感がある上にホールド感も加わり、締め付けることなくバストの揺れを最小限に抑えます。ストラップが幅広で、アンダーバンドのサポートがしっかりしているものなら、ワイヤーなしでも優れた安定感を発揮します。
アクティビティ:サイクリング、ハイキング、ダンス
走り、飛び跳ね、限界へ挑戦するなら、すべてはサポート力にかかってきます。高負荷の運動に求められるのはホールド感があり、ためらうことなく身体を動かせるスポーツブラです。
Pace Pocket Braのように着圧感に優れ、安定したフィット感のある汗離れの良いブラを選びましょう。また、Performance Flex Braも同じく優秀。しっかりした形状のカップと安定した着圧感で、どんなに激しい動きも強力にサポートする快適なつけ心地です。
アクティビティ:ランニング、エアロビクス、マウンテンバイキング
注:DDカップ以上の方は、ヨガのような低負荷運動であってもサポート力の高いブラがおすすめです。「ブラジャーは、締め付けがなく快適である限り、サポートが強すぎるということはありません」とチュンはアドバイスします。ご自分の感覚に合ったものを選びましょう。
つけ心地さえよければ正しいブラ、というわけではありません。サポート力や安心感、気が散らずに動けるかも重要です。アンダーバンド、カップ、ストラップという細部の作りがすべてバランスが取れていることでフィット感は決まります。どれかひとつでも問題があれば、ブラ全体に違和感を感じてしまうもの。それぞれのパーツの正しいフィット感について詳しく説明します。
アンダーバンドはブラジャーの基礎であり、サポートの全体的な決め手となる部分です。バストのすぐ下をしっかり快適に支え、胸郭に食い込むことなくフラットに装着できているかをチェックしてください。
きつすぎれば擦れたり息苦しく感じたりするし、逆にゆるすぎればサポートが不十分です。正しくフィットしているかを簡単にチェックするには、アンダーバンドの内側に指を2本、スムーズに入れられるか確認してみましょう。
理想の状態:ぴったりと安定的にフィットし、ずれない。食い込んだり、めくれ上がったりしない。
バストをしっかりホールドしてサポートするカップは、全体を着圧してフィットさせるスタイルと、左右それぞれを個別にホールドするスタイルがあります。「カップは、脇の下の乳房組織とネックライン部分に心地よくフィットし、皮膚の軟部組織を圧迫しないものでなければいけません」とチュンは指摘します。ファブリックにシワが寄るようなら、カップが大き過ぎます。
理想の状態:カップが胸をきちんと包み込み、肌にぴったりフィットする。隙間やこぼれのない滑らかなシルエットが形成される。
ストラップは安定感を高めますが、これに頼り過ぎてはいけません。肩に食い込んだり、ずれ落ちたりするのは、アンダーバンドなど他の部分がきちんとフィットしていないのが原因です。高負荷ワークアウトや特にしっかりしたサポートが欲しい場合は、幅広のストラップを選びましょう。両肩にかかる圧力が快適に分散されます。
理想の状態:ストラップが食い込んだり、すべったりせず位置がずれない。長さの調整が可能であれば理想的。思いっきり激しい運動をするなら幅広のものがおすすめ。
意外と重要なのがファブリックの性質です。吸湿速乾性と通気性に優れ、どんなに激しい運動をしても爽やかで快適な着心地が続くものを選びましょう。やわらかな肌触りで、チクチクと肌にあたったり不快感がないものにします。
また、温度調整機能があるファブリックなら、暑くても寒くても心地よくワークアウトに取り組めます。
どんなにデザインが優れていても、カップがきちんとフィットしていなければ意味がありません。隙間が空いたり、生地に緩みがあったり、バストを十分に包み込まないようなブラでは、本来の機能を果たしていないと言えます。身体を動かした途端に擦れや不快感が生じるかもしれません。
正しくフィットしていれば胸全体がきれいに包まれます。食い込みや隙間もなくスムーズにしっかりカバーされるはずです。脇からはみ出しがなく、シワが寄っていないことを確認しましょう。そうすればどんな動きをしても、ずれることなくしっかりサポート力が発揮されるでしょう。
ヒント:カバー力とコントロールの高さを求めるなら、Endurance Braのようにネックラインが高めのスタイルがおすすめです。
「スポーツブラを選ぶときは、それぞれの製品のサポートレベルを確認して、それが自分の希望に合っているかをチェックしましょう」とチュンは言います。「一見スポーツブラのように見えるものも、実際のトレーニングやランニングに必要なサポート性を有しているとは限らないので、注意が必要です」
購入する前に必ず試着し、ワークアウトをする時のように動いてみましょう。ジャンプや軽いジョグ、腕を振ったりしてみます。肌に食い込んだり、すべったり、アンダーバンドがずれ上がったりしないかをチェックしてください。漫然と表示ラベルを眺めるよりも、実際に動くことでより正確に判断ができるはずです。
正しい自分のサイズを知っていますか?アンダーバストとカップのサイズという基本知識があれば、いろいろなスタイルを効率的に試すことができます。
「初めてスポーツブラを買う時は、実際にストアに足を運んでフィッティングのサービスを利用するか、少なくとも試着してから購入するようお勧めしています」と語るチュン。「人の体型は本当にさまざまですし、自分にぴったりのものを選ぶには製品を実際に着てみて、フィット感をきちんと確認することです」
バスト: バストの一番高い位置にメジャーを水平にまわして測ります。
アンダーバスト: 力を抜いて、バストのふくらみのすぐ下の周囲を測ります。
サイズとフィット感についての詳細は、スポーツブラの各製品ページをご覧ください。多くのスポーツブラは一般的なサイズ展開(S~XL)ですが、カップ別に選べるものもあります。
最適なスポーツブラは、つけていることを忘れてしまうブラです。自己ベストを目指す時や、新たな高みへ挑戦する時にブラに気を取られたくはありません。
Onのスポーツブラのコレクションには、安心快適で長時間つけっぱなしでもしっかりサポートしてくれる製品が揃っています。思いっきり動いて、深く息を吸って、今この瞬間に集中できるブラを手に入れませんか?