
初心者のためのパデルのルール解説:ルールを学んで、さっそくコートへ
簡単に習得できて、あっという間に夢中になれるパデル。これはテニスとスカッシュの要素を融合し、壁を使ったプレーが特徴の、仲間と楽しめるダブルス競技です。ここでは、初めてプレーする前に知っておきたいことを紹介します。

いたるところでパデルコートが増え続けているのには理由があります。テニスのダブルスの社交性とスカッシュの独創性を併せ持つこのスポーツは、長いラリー、スピーディな打ち合い、試合の流れが何度も入れ替わる展開が魅力。
「パデルには非常に独特のリズムがあります。ガラス壁によって打ち返すチャンスがもう一度あるため、ラリーの応酬が続くことが多いんです」と語るのは、Onのプロパデル選手、アルトゥーロ・コエリョ。「おかげでダイナミックで楽しいゲーム展開が生まれますし、誰でも初日から気軽にプレーできます」
多くのラケットスポーツとは異なり、パデルは驚くほど初心者にやさしいスポーツです。コートは小さめで、サーブはアンダーハンドで打つのが決まり。コートは壁で囲まれているため返球がしやすく、テクニックを磨いている最中でもラリーを長く続けることができます。基本はすぐに身につけられますが、戦術の奥深さがあり、飽きずに楽しむことができます。
実際にコートに立つ前に、ゲームを構成するルール、ポイントの数え方、戦略について知っておきたい基本を紹介します。
パデルの基本:初めて試合に臨む前に知っておきたいこと
初めてプレーする前に、基本をおさえておきましょう。
要素 | 知っておきたいこと |
プレーヤーの数 | 4人(2人組で2チーム) |
コート | ガラスと金網の壁で囲まれた10m×20mのコート |
道具 | 穴の開いた硬いラケットと空気圧の低いボール |
ポイントの数え方 | テニスと同様に15、30、40、ゲームと進行(1セット6ゲーム先取) |
サーブ | ウエストより下の位置からのアンダーハンドで、対角線上にサーブ |
壁 | ガラスにバウンドした場合はプレー続行、金網に当たると軌道が読みにくい |
コートと道具に関する基本
テニスコートよりも小さく、ガラスと金網で囲まれたパデルコート。これがゲームの流れを大きく変えます。力で相手を圧倒するのではなく、タイミングやポジショニング、空間をいかにうまく使うかが重要になります。
「とにかく次のボールに集中することですね」とコエリョ。「自分のミスやスコアのことは考えません。すべてのショットで最善の選択をするように気を付けながら、そのプロセスを楽しむだけです」
パデルコート
標準的なパデルコートのサイズは10m×20mです。通常はダブルスで行われるため、ペアとの連携を楽しめる一方で、テンポが速く、すばやい反応が求められます。
背面のガラス壁と左右のウォールもプレーに利用できるのが特徴です。ボールがコートにバウンドしてからガラスに当たった場合は、ラリーを続行できます。金網の部分はガラスとは異なり、跳ね返りの軌道が予測しにくいため、瞬時の判断力が求められます。
パデルの道具
穴が開いた硬いパデルラケットはテニスラケットよりも短く、多くはカーボンファイバーかグラスファイバーで作られています。その形状により、近距離でのラリーの応酬でも優れたコントロール性を発揮します。パデルボールの見た目はテニスボールと似ていますが、空気圧がわずかに低いため球速はやや落ち、小さめのコートに適しています。
シューズとアパレルも重要です。パデルでは絶え間ない左右の動きや短いスプリント、急停止が求められます。パデル初心者に最適なシューズは、グリップ力と横方向のサポート性に優れ、すばやい方向転換に対応できる安定性を備えたものです。

パデルのサーブのルール
パデルのサーブはすぐにポイントを決めるためではなく、あくまでラリーをスタートさせるためのものです。
ルールに則ってサーブをするには、次の点を守る必要があります。
- サービスラインの後ろに立つ - 打つ前にボールを1回バウンドさせる - アンダーハンドで打つ - 腰の高さかそれより下でボールを打つ - 対角線上の相手のサービスボックスに向かってサーブする - ボールを打つまで両足がラインを踏まないようにする
サーブは2回まで。ボールがネットに触れても、正しいサービスボックスに入れば通常はレットとなり、サーブはやり直しとなります。サービスボックスに入らなかった場合や、コートにバウンドしたボールが2バウンド目より前にフェンスに当たった場合は、フォルトとなります。
ポイントの数え方と勝敗
パデルではテニスと同様の15、30、40、ゲームのポイント制を採用しています。
サーブを打つチームはゲームごとに交代します。チーム内でどちらのプレーヤーが先にサーブするかを決め、セットの間はその順番を守ります。
40-40になった場合、デュースが適用される試合では2ポイントを連取したチームが勝利します。それ以外の試合では、一進一退の長引く展開を避けるためにゴールデンポイント(プント・デ・オロ)制が採用され、次のポイントを獲得したチームがそのゲームを制します。ゴールデンポイントでは、どちらのサイドにサーブするかをレシーブ側のチームが選びます。
通常の試合は3セットマッチです。セットを取るには、2ゲーム差で6ゲームを先取する必要があります。6-6になった場合はタイブレークによって勝敗を決めます。2ポイント差で7ポイントを先取したチームの勝利となります。
壁の使い方
この壁の存在こそが、パデルが他のラケットスポーツと大きく異なる点です。壁があることで、球を打ち返す時間や角度のバリエーション、ラリーを続ける選択肢がさらに広がります。
ガラスの壁
自陣のコートにバウンドしてガラスに当たったボールは、打ち返すことができます。つまり、常に急いで前に出て、すばやくボールを打ち返す必要はないということです。バウンドさせることで、態勢を立て直す時間が生まれます。
上級者になると、防戦一方になったりポジションを外れたりした場合でも、自陣のガラスの壁を利用して相手側のコートにボールを打ち返すことができます。
金網フェンス
金網に当たったボールの軌道は、ガラスの場合よりも予測が困難です。ボールが地面でバウンドしてから相手側のフェンスに当たると、不規則な角度で跳ねるため、返球が一段と難しくなります。
基本のルールとして、ボールが相手側のガラスやフェンスに当たる前に、必ずコートでバウンドする必要があります。バウンドせずに壁やフェンスに当たった場合、そのショットはアウトになります。




パデルでよくあるミス
多くの初心者は単純なミスでポイントを失ってしまいます。まずはラリーを続けること。それだけで十分に正しいプレーができています。
次のような場合は失点となります。
- ボールが自陣コートで2回バウンドした - プレー中にボールが自分かパートナーに当たった - 打ったボールが相手側のコートでバウンドする前に壁やフェンスに当たった - プレー中にネット、ポスト、ケーブルに触れた
また、通常はネットを越えてボールを打つことはできません。ただし、自陣コートでバウンドした後にスピンでネットを越えて戻っていくボールについては、例外としてネット越しに打ち返すことが認められています。
初心者向けのパデル戦略
パデルでは、パワーよりも根気強さがものを言います。最初の数試合は、動きを安定させてパートナーと息を合わせ、ラリーを続けることに集中しましょう。
コエリョはこう言います。「相手よりも強いボールを打つことだけがすべてではないのがパデルです。実際プレーすればすぐにわかりますよ。要は賢い判断をできるかですね。スペースを把握し、忍耐強く戦略的にポイントを重ねるのです」
まずは次のようなシンプルな戦略を心がけましょう。
- 決定打を狙うのではなく、安定したショットを打つことを目指す - 打ち返すたびに中央に向かって戻る - ロブを利用して、防戦一方の状況を立て直す - 打ち込まれるたびに急いでボールを追うのではなく、ガラスをうまく利用する - パートナーと早めに、かつ頻繁にコミュニケーションをとる
プレーを重ねるほど、リズムを掴めるようになります。守り、態勢を立て直し、攻める、これを繰り返します。
自信を持って最初の試合に臨む
サーブやポイントの数え方、壁の活用方法を理解すると、パデルははるかに楽しくなります。ラリーを続け、ガラスを使いこなし、パートナーと常にコミュニケーションをとりましょう。あとは、コートでプレーを重ねれば自然と習得できます。
「パデルはコミュニケーションがすべてです」とコエリョ。「困難な局面にこそ、自信がわくようなポジティブな声がけを心がけています。力を合わせて困難を乗り越えようと思える瞬間こそが、パデルの最大の醍醐味ですね」
最適なコートウェアを見つけたら、ぜひ初の試合にチャレンジしてみてください。

