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ランニング前の​ウォームアップ:おすすめの​動き11選

効果的な​ウォームアップは​走りを​変えます。​怪我の​予防は​もちろん、​パフォーマンスも​向上し、​万全の​状態で​ランニングに​臨むことができます。​スイスの​1,500m走チャンピオン、​トム・エルマーに​効果的なルーティンを​聞きました。

良いランニングと優れたランニングの違いは多くの場合、走る前の準備にあります。

ランナーなら体を温めずに走り始めて、最初の1マイルでへとへとになってしまったという経験がきっとあるでしょう。足は重く筋肉はこわばり、体は明らかに準備不足。こんな状態を防ぐのが、ランニング前の適切なウォームアップです。これは運動前の状態から、これからの向かう方向へと身体を導いてくれる“橋”のようなもの。ワークアウトに向けて体を静から動へと切り替えてくれます。

OAC Europeのランナーであるトム・エルマーは、ハードなインターバルトレーニングの前に適切な準備を行うことの重要性を理解しています。「入念なルーティンで体を温めることで、1レップ目から滑らかにこなせます。“今から激しい運動をするぞ”というシグナルが頭に送られるんですね。その点から言っても、必ず準備運動をするのはきわめて重要です」

そうすれば、最初の一歩を踏み出した瞬間から違いを実感できるはずです。モビリティ、アクティベーション、リズムに重点を置いた、ランニング前のウォームアップを紹介します。

スムーズに​走り出すための​ウォームアップエクササイズ

効果的なウォームアップには3つの要素があります。関節をほぐすモビリティ、主要な筋肉を目覚めさせるアクティベーション、走る動きに体を慣らすリズムです。すべてのエクササイズを行う必要はありません。カテゴリごとに1つか2つ選べば十分です。

「まず、筋肉や関節、腱を温め怪我を予防する身体的な準備があります。そしてもうひとつは、長時間または低強度の運動で使われる有酸素性エネルギー代謝を活性化する生理学的準備ですね」とエルマーは説明します。

ウォームアップは必ず、動きやすいウェアを身に付けて行いましょう。体の動きに寄り添う快適なランニングギアなら、ワークアウトにしっかり集中できます

モビリティ

ランニング前のウォームアップはモビリティから始めます。関節を可動域いっぱいに動かす動的ストレッチで、ランに向けて体の状態を整えましょう。

2024年の研究では、モビリティエクササイズは柔軟性や関節の動き、筋肉の活性を高め、運動中の肉離れや捻挫のリスクを下げることがわかっています。

ランナーに最適な動的ストレッチには、次のようなものがあります。

1. レッグスイング:壁や柱に手を置いてバランスを取り、片足を反動に頼らず弧を描くように前後に振り、続いて左右に振ります。片足につき、各方向10~12回行います。  2. アンクルサークル:片足を地面から少し浮かせて、足首を左右にゆっくり回します。片足につき、各方向10回行います。 3. ヒップハードル:背筋を伸ばして立ち、片方の膝を上げて、ハードルをまたぐイメージで外側に円を描くように回します。片足につき、前後に10回行います。


アクティベーション

アクティベーションドリルのターゲットは、最も重要な筋肉群である大臀筋、ふくらはぎ、大腿四頭筋です。これらの筋肉は走りの原動力となります。

エルマーが重視するのは大臀筋です。「大臀筋は脚の軸全体を安定させるのに重要な働きをします。着地時の衝撃を多くを吸収し、膝に多大な負担がかからないようにしてくれるのがこの筋肉です。ウォームアップではここを強化するのではなく、ターゲットを絞って活性化させ、本来の機能をきちんと発揮できるようにします」

ランニング前のウォームアップに適したアクティベーションドリルには、次のようなものがあります。

4. 自重スクワット:足を肩幅に開いて立ち、太ももが床と平行になるまで腰を落としてから、かかとで地面を押すようにして元の姿勢に戻ります。10~12回行います。 5. サイドランジ:片足を横に踏み込み、踏み込んだ足の膝を曲げて腰を落としながら、反対の足は伸ばしたままで胸を張ります。元の姿勢に戻り、反対側でも同じ動作を繰り返します。片足につき10~12回行います。 6. カーフレイズ:背筋を伸ばして立ち、両足のつま先に体重を乗せ、かかとを上げてからゆっくりと戻します。10~12回行います。 


リズム

ここからは実際の走りでも使う動きをします。リズムドリルは心拍数や体温を徐々に上げるとともに、腕の振り方やピッチ、着地の仕方などの基本動作の練習にもなります。 

このドリルを終えれば、走るための準備は万全です。

ウォームアップには次のようなリズムドリルを取り入れましょう。

7. Aスキップ:片方の膝を高く上げながら反対側の腕を前に振り、中足部で地面を蹴って跳ね上がります。動きをコントロールしながら一定に保ちます。片足につき10~12回行います。 8. ハイニー:膝を腰の高さまで上げてその場で走ります。すばやく軽やかなフットストライクを意識しましょう。30秒間行います。 9. バットキック:かかとを臀部に向かって引き上げる動作をしながら、30秒間その場で走ります。 10. 縄跳び:ピッチと足の回転スピードを鍛えます。ジャンプを低く抑えて、足をすばやく動かします。30~60秒間行います。 11. スロージョギング:仕上げに60~90秒間軽くジョギングし、ウォームアップで慣らした動きを走りにつなげてから、本格的なランに入ります。


気温に合わせたウォームアップ

体が冷えると筋肉は硬くなり、ほぐすのに時間がかかります。2021年の研究では、気温が低い環境では時間をかけて入念にウォームアップをすることで、パフォーマンスの向上と怪我の予防の両方の効果が高まることがわかっています。焦らずに十分に時間をかけてランに備えましょう。 

暑い時期にはランニング前に過度なエクササイズをすると、体温が上がりすぎてしまう可能性があります。短時間で軽く体を動かし、こまめな水分補給を心がけましょう。

時間帯も重要です。朝のランニングなら、長時間休んだ体を目覚めさせる必要があります。夕方なら、通常は軽めのルーティンで十分です。


5分間のウォームアップ

ルーティンをすべて行う時間がなければ、5分だけでも効果があります。モビリティ、アクティベーション、リズムの各カテゴリから1つずつエクササイズを選びましょう。ここでは自分の体に必要な動きを重視します。組み合わせの例としては、アンクルサークル(モビリティ)+カーフレイズ(アクティベーション)+ハイニー(リズム)。この3つの動作を5分でこなせば、走る準備ができます。

ランニング後の​クールダウンも​大切に​

しっかりクールダウンすると心拍数が正常値に戻り、体がリカバリーの状態に移行しやすくなります。  

クールダウンには次のようなセットが効果的です。

- 軽めのジョギングやウォーキングを10~15分間行う。 - 静的ストレッチを、それぞれ30~45秒間行う。

次の部位をきちんと伸ばします。

- ふくらはぎ:段差のある場所に立ち、つま先に体重を乗せてからかかとを下ろします。 - 大腿四頭筋:足首を片手でつかんで後ろに引き上げ、骨盤を前に押し出してしっかり伸ばします。 - ハムストリングス:膝を軽く曲げて前屈みになり、上半身を地面に向かって倒します。

ランニング前に​ウォームアップは​必要?​

答えはイエスです。ランニング前の動的ウォームアップによって血流が改善し、筋肉の温度が上昇するため、走りだしたときの動きがスムーズになります。

レッグスウィング、Aスキップ、ヒップサークルのアクティブストレッチを5~10分間行えば十分です。大臀筋と体幹(関節を安定させて走りを推進する筋肉)が目覚めて、必要なタイミングですぐに使えるようになります。

ランニング前に​ウォームアップを​行う​メリット

ラン前に入念にウォームアップすると、パフォーマンスが向上し、長期のトレーニングでも体を安定した状態に保てます。ほんの数分の準備運動でも次のような効果が期待できます。

- 怪我のリスクの軽減:筋肉を温めておくと、肉離れをおこしにくくなります。 - パフォーマンスの向上:より迅速に自分のペースに乗り、より長く強度を維持できるようになります。 - 集中力の向上:自分の身体に意識を向け、今日どう走るかを心の中で確かめるひとときを持てます。

動的ストレッチと​静的ストレッチの​違い​

ランニング前のウォームアップで行うストレッチには、それぞれ目的があります。関節の可動域を使って体を動かす動的ストレッチ。同じ姿勢をキープする静的ストレッチ。どちらも効果的ですが、どのタイミングで行うかが重要です。

ランニング前なら動的ストレッチのほうが適しています。Aスキップ、ヒップサークル、ウォーキングランジのようなストレッチはランニングの動きを模倣できるため、これから使う筋肉や関節を活性化できます。

静的ストレッチはランニング後に行いましょう。ワークアウト前に静的ストレッチをすると、一時的に筋力やパワーが低下する可能性があることが研究で明らかになっています。そのため、温まった筋肉をほぐすときのクールダウンとして行うようにします。

自分の​ルーティンを​決める​

ウォームアップはシンプルなものでも効果を発揮します。でも大切なのは継続すること。ほぐしたい部位に合ったストレッチを3~5つ選び、習慣的に行うようにしましょう。次第に脳がパターンを認識するため、走り出した瞬間からその動きを実践できるようになります。

ランニング前の​ウォームアップで​よく​ある​間違い​

ほとんどのランナーはウォームアップをしますが、効果的にできていない場合もあります。次に走る前に見直たい習慣をいくつか紹介しましょう。

  • 静的ストレッチから始める:これはランニングのあとまで取っておきましょう。

  • スローなジョギングしかしない:心拍数は上がりますが、十分に体をほぐすためには動的ストレッチも取り入れましょう。 

天候を無視する:寒い時は筋肉をほぐすのに時間がかかります。

目的を​意識した​ウォームアップ

体を温めるための5分間をどう使うかで、その後のランも左右されます。ウォームアップは単なる準備運動ではなく、ランニングへ移行するためのプロセスです。

ウェアは体の動きに寄り添うものを選びましょう。ランニングシューズも、まるで自分の足の一部のようにしっくりくるものであれば、気が散ることなく走りに集中できます。

ウォームアップには時間をかけましょう。その効果は、一歩足を踏み出した瞬間に実感できるはずです。

よく​ある​ご質問

ランニング前のストレッチは必要ですか?

はい。スクワット、ハイニー、Aスキップなどの動的ストレッチを重点的に行いましょう。


ランニング前に本格的なウォームアップが必要ないのはどのような場合ですか?

強度の低い軽めの運動をするときは、短いウォームアップで十分です。早歩きやスローなジョギングでも体をほぐすことはできますが、よりハードな運動をするなら入念な準備が必要です。  


ウォームアップをしないとどうなりますか?

休息状態でいる体に、準備をしないまま急に負荷をかけることになります。筋肉が温まっておらず関節も硬いため、怪我のリスクが高まります。  


ウォームアップとクールダウンにはどのくらい時間をかけるべきですか?

ほとんどのランでは5~10分間で十分です。インターバル走やスピードワークなら10~15分間を目指しましょう。 


十分体が温まったかどうかは、どうすればわかりますか?

体の声に耳を傾けましょう。動きが軽くなり、足運びもスムーズなるはずです。まだ違和感があるなら、あと数分続けてみましょう。


ウォーキングをすれば十分にウォームアップしたことになりますか?

効果はありますが、ランニングに向けて筋肉や関節を万全の状態にするには不十分です。動的ストレッチと組み合わせることで、より適切な状態でランに挑めるようになります。

Onのミッションは、動くことを通じて人の心に火を灯すこと。インスピレーションの源はアスリートたち。夢を現実にするスイスの技術。一緒に動こう、そして夢を見続けよう。Dream On.

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