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サーブ​入門:プロに​​学ぶテクニック

ベン・シェルトン選手や​​イガ・シフィオンテク選手のように​​巧みな​​サーブを​​打ちたい​​あなたの​​ために、​​サーブを​​磨く​​ための​​コツを​​尋ねました。

サーブでトスアップするベン・シェルトン。
サーブでトスアップするベン・シェルトン。

強烈なサーブで知られる米国出身のベン・シェルトン。サウスポーの彼のファーストサーブは平均時速が203kmで、最速では時速241kmをマーク。その剛速球で試合の流れをつかむこともしばしばです。「序盤から積極的にポイントを取りに行って、対戦相手に揺さぶりをかけるのが好きなんです」とシェルトンは語ります。「攻めの姿勢でプレッシャーをかけ続けるのがポイントです」 

シェルトンのサーブの秘訣は、パワーだけではありません。強靭な肉体、精密なテクニック、精神力と集中力。どの選手にも共通する基本スキルを極めたからこそ、あの強烈なサーブが生まれるのです。「テニスの基本はサーブ・アンド・ボレー」だと語るシェルトン。初心者の方は、ぜひここから始めてみてください。  

1. グリップの​​選択

コントロール、パワー、スピンのきいたサーブを打つには、正しいグリップが欠かせません。いつでも柔軟に動かせるよう、手首はリラックスさせつつ、ラケットをしっかりと握ります。コーチのティモシー・ガルウェイは、著書の中で「グリップを握る時は、鳥を捕まえた時をイメージすると良いと思います。強く握りすぎれば死んでしまいますし、弱ければ逃げられてしまいます」と語っています。以下の人気のグリップを一通り試して、自分にしっくりくるものを見つけてみてください。 

-コンチネンタルグリップ:「慣れるまでが大変ですが、フラット、スライス、キックなどのあらゆるサーブに使えるので、練習しておくと良いですよ」とシェルトン。彼は、このグリップを初心者のうちにマスターしておくことをすすめており、「一旦これをマスターしてしまえば、ショットの質が格段にあがります」と述べています。コンチネンタルグリップは、ラケットのフェイスを地面から垂直方向になるように立て、握手するように握ります。その際、人差し指の付け根(ベースナックル)が、ベベル2にくるように手を添えてください。コンチネンタルグリップは、コントロールやスピンの面で優れていますが、手首の角度や手の位置に慣れるまで少し難しく感じるかもしれません。

-セミ-ウエスタングリップ:右利きの場合はコンチネンタルグリップより時計回り、左利きの場合は反時計回りに少しだけ手を回して構え、人差し指のベースナックルをベベル4に当てます。ラケットのフェイス部分を軽く開くようにしてください。トップスピンをかけやすいセミウエスタンは、初心者の方にもおすすめです。ただ、コントロールや回転をかけやすい一方で、スピードと正確さが求められるフラットサーブには不向きな面もあります。 

-ウエスタングリップ:セミウエスタングリップよりもさらに時計回り(左利きの場合は反時計回り)に手を構え、人差し指のベースナックルをベベル5に当てます。トップスピンを打ちやすく、グランドストロークでもよく使われます。強く跳ねるスピンショットを好む選手に選ばれるグリップです。ただし、手首を90度ほどしか回転できないため、フラットサーブやスライスサーブは打ちにくいというデメリットがあります。

2. サーブの​​スタンス

パワフルで正確なサーブを打つには、正しいスタンスが欠かせません。前足はネットポストに向け、軸となる後ろ足はベースラインと平行に構えます。このとき、肩と腰もターゲットと平行になるように意識しましょう。しっかり安定した体勢を取ることで、正確なサーブが打てるようになります。

「どんなプレッシャーの中でも、集中力を切らさずリズムを保てるように、サーブ前のルーティンにはじっくり取り組んできました」と、シェルトン。構えが決まったら、ボールを何度かバウンドさせて気持ちを集中させます。彼曰く、「リセットボタンを押すような感じですね」。サーブ前は必ず深呼吸して体を落ち着け、心を整えます。 

3. トスを​​マスターしよう

トスは、とにかく練習がすべて。トスが安定すればリズムが生まれ、動きもスムーズになります。「焦らないことが大切です」と、シェルトン。「トスが安定しないと、サーブも狙ったところに入りません。焦らず、ゆっくりとリズムを意識します。サーブは力だけでなく、コントロールが大切です」 

トスは、ラケットをまっすぐ伸ばした先の少し上を狙うのがコツです。親指、人差し指、中指の3本で軽くボールを持ち、腕をまっすぐ上げて、一番高いところでトスします。理想の打点は利き足の少し前、やや外側です。 その位置に自然にトスできるよう、イメージトレーニングを重ねましょう。

トスが安定すると、タイミングが合いやすくなり、パワフルで正確なサーブにつながります。

4. スイングの​​フォロースルー

サーブを打った後のフォロースルーでは、バランス、パワー、コントロールのすべてが要求されます。まずは、ラケットを後ろに引くテイクバック。これは重心のバランスを取りながら体をコントロールします。前方にしっかりスイング。ボールから視線を離さず、正確に振り抜きましょう。打球後のフォロースルーでは、流れで振り抜きましょう。自然に腰が回転し、体もターゲットの方向に向きます。また、リラックスして高い位置でフィニッシュすると、パワーとコントロールが自然に高まり、怪我のリスクも抑えられます。

5. ボレーへの​​切り​替え

サーブの後は気を抜かず、すぐ動けるように体勢を整えます。打ったら素早くセンターに戻り、ひざを曲げて前傾姿勢をとりましょう。重心はつま先寄りに。ラケットは胸の前で構え、次のリターンに備えましょう。小刻みなフットワークでバランスを保ち、すぐに反応できる体勢をキープします。ポイントは、相手の動きを先読みして素早く反応すること。ボレーで返すつもりで、どの方向にも瞬時に動けるように心がけましょう。 

サーブの​​種類

シェルトンは、ビッグサーブが試合での大きな強みになっていると語ります。さまざまなサーブを打ち分けられれば、相手を翻弄する有利な試合運びが期待できます。

-フラットサーブ:スピードと正確さを追求した、力強くストレートなショット。これは、相手の隙をつくのにぴったりです。「スピードの速いグラスコートでは、できるだけストレートに打つようにしています」とシェルトンは語ります。 

-キックサーブ:トップスピンで高く跳ねるサーブ。球速も落ちにくく、セカンドサーブに最適です。「クレーでは、ボールがよく跳ねるように、トップスピンを多めにかけています」とシェルトン。

-ツイストサーブ:トップスピンとサイドスピンが合わさり、バウンド後の軌道が読みにくくなります。

-スライスサーブ:サイドスピンでボールをカーブさせ、相手をワイドに振ります。

-アンダーサーブ:ネット手前に落とすことで、相手の意表を突くテクニックです。

ボールを高くトスしてサーブに入るベン・シェルトン。
カメラに向かいラケットを掲げるベン・シェルトン。

サーブで​​よく​​ある​​ミスと​​改善の​​ヒント

初心者はサーブミスも多いもの。以下のポイントを意識して弱点を克服しましょう。 

-トスが低い:トスに高さがないと、タイミングがずれる原因になります。真上に振り上げたときのラケットの位置から、さらに少し上を狙いましょう。

--ボールがラケットの中心にヒットしない:ボールがラケットの中心に当たらないとスピードが落ちるので、スイートスポット(ラケットの中心)を狙います。ここにヒットすると、綺麗な「ポーン」という音がするはずです。

-テイクバックが早い:焦ってテイクバックの動きを始めるとリズムが崩れる原因になります。トスが高く上がってからスイングしましょう。

-中途半端なテイクバック:テイクバックが不十分だと打ったボールも上手く伸びません。ストレッチするイメージでラケットを背後に伸ばしましょう。

サーブ上達の​​ための​​練習法

サーブを上達させるには、地道な練習が大切です。ドリルでテクニックを磨き、考えずに動けるまで繰り返しましょう。次のエクササイズを練習に取り入れてみてください。 

-壁打ち:壁を使えば、パートナーがいなくてもサーブ練習ができます。狙い通りに正確に打つことを意識しましょう。

-サーブ--ボレー ドリル:サーブ後にすぐにボレーに入る練習を重ねることで、俊敏なフットワークとスムーズなフォロースルーが可能になります。

-フル-コート練習:フルコートでサーブを練習することで、実戦の感覚が身につきます。狙い通りに正確なショットを打つことを心がけてください。

サーブをマスターするには、地道な練習と自分に合ったシューズやウェアが欠かせません。 「お気に入りのアイテムを身につけると、コートに立つ自信が自然と湧いてくるんです」とシェルトン。「テニスは自信がすべて。何を身につけるかで、その日の気分も決まるんです」

Onのテニスシューズのおすすめは、安定感とグリップ力に優れたTHE ROGER Pro 2。プレーをレベルアップするためのフットワークの改善ガイドもあわせてご覧ください。正しいテクニックと、自分に合ったギアがあれば、どんなサーブにも自信を持って挑めます。